バター不足・価格上昇はいつまで続く・・・? バターの供給事情
バター不足・価格上昇はいつまで続く・・・?
バターの供給事情
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「バターの不足、価格上昇」これらは、我々事業者だけでなく、家庭の食卓事情にも影を落としています。
今回は、バターの供給事情について、”現時点での概要”というかたちでお届けいたします。
国内のバター供給量は国によって管理されているため、不足を解消するには輸入バターが必要になりますが、膨大な関税と規制があるためそう簡単ではありません。
現在の輸入量や国内生産量はどうなっているのでしょうか。
農林水産省による国内バター生産量及び在庫量(2023年7月)
バターの生産量は 5,151 トンで前年同月比 9.9%減。在庫量は 2 万 9,135 トンで前年 同月比 29.0%減。
供給不安払拭のためのテコ入れ効果は農林水産省は、2023年7 月28日にバターの供給不安払拭のために柔軟な入札で対応するとの考えを示しました。それにより、ALIC(農畜産業振興機構)は、輸入バターの売買同時入札を実施。入札数量が 900 トンから 2,000 トンと大幅に変更されました。
結果は全量落札され、依然海外産バターの需要が高いことが窺えます。
落札平均価格は約1,446円/kgと前月より約111円 下落、平均マークアップは前月から約6円/kgの下落。9月の入札数量は900トンから700トンに変更され、 新たに公表された10月~
12月の入札数量は 800 トンですが、あくまで目安の数量であり状況によって変動の可能性があります。
小規模事業者向けの売買同時入札
ALIC は上記一般入札とは別に 8月31 日に小規模事業者向けの売買同時入札を行いました。同入札の最終需要者は、菓子製造業(パン製造業含む)の営業許可を受けていること、かつ従業員数が20名以下の企業と限定しており、幅広く バターが行き渡るようにする意図がみえます。
入札の結果は・・・?
100トンの入札数量に対して15トンの応札、落札に留まりました。 落札平均価格は約1,960円/kg で平均マークアップは約44円/kg。
やはり、平均価格が一般入札より高く、小規模事業者ではなかなか手が出しづらい価格ですね。国内のバターに依存せざるを得ない仕組みということが分かります。
ホクレン 用途別原料乳価格引き上げへ
ホクレンは 8 月31日に、用途別原料乳価格を12月1 日から引き上げることを発表しました。バター向けと生クリー ム向け乳価がそれぞれ6円/kgの値上げとなります。
(出展:農林水産省,(一社)Jミルク,(一社)中央酪農会議,(独)農畜産業振興機構)
いかがでしたか。
国内のバター不足、価格上昇はまだまだ続きそうな環境です。
今後、円安やインフレの影響で皆様小売事業者様も影響を受ける事は必然でしょう。
・仕入れ原価の高騰を販売価格に転嫁する時期や施策
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